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大日本印刷・人工知能を活用した「AI支援胸部がん検診読影システム」の運用を開始

大日本印刷株式会社(以下:DNP)と放射線科専門医による読影サービスを提供する株式会社イリモトメディカルはこのほど、肺がんの可能性がある結節影候補域を検出する「AI支援胸部がん検診読影システム」の運用を3月に開始することを発表した。
人工知能(Artificial Intelligence:AI)を活用したこのシステムには、エルピクセル株式会社が開発したEIRL Chest Nodule(エイル・チェスト・ノジュール)を搭載しており、読影する医師の負担を軽減し、画像診断の質の向上と効率化を実現することができるものとなっている。
近年、通信ネットワークの発達とともに、健康診断で活用される胸部X線画像などのデータを健診機関から放射線科専門医がいる施設へ送信し、読影をおこなう遠隔読影のニーズが拡大している。この遠隔読影のニーズ拡大に対してAIを活用した読影業務支援の実現に期待が高まっている。
DNPは今回、2021年に資本業務提携したイリモトメディカルと共同で開発した「AI支援胸部がん検診読影システム」の運用を開始。このシステムでは、医師の読影とAIの処理を並列で行い、その結果から再度読影すべき画像を絞り込み、その画像を医師が再度読影することで読影の質の向上と効率化をともに実現する。
DNPでは「印刷と情報」に関する独自の強みを活かして、メディカルヘルスケア分野の新規事業開発に注力している。脳や眼球のMR画像などを利用した病気の原因究明や早期発見に結び付く画像解析技術などを開発するほか、各種診断支援サービスを提供。
「AI支援胸部がん検診読影システム」については、ワークフローも含めて多くの医療機関等に提供し、関連サービスを含め、2025年度までに約10億円の売上を目指す。
また、DNPのグループ会社で医療分野の遠隔読影を行う株式会社先端機能画像医療研究センター(CAFI)とも連携し、遠隔画像診断事業を拡大していく。

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