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OSP・「水性グラビア印刷とノンソルベントラミネート加工の軟包材パッケージ」開発
二酸化炭素や揮発性有機化合物の排出を削減
OSPグループの中核企業で、シール・ラベル、フィルム製品、紙器パッケージ、販促ツールまでをワンストップで製造する大阪シーリング印刷株式会社(大阪市天王寺区、松口正社長)は12月5日、「水性グラビア印刷とノンソルベントラミネート加工の軟包材パッケージ」の開発に成功したことを発表した。
有機溶剤使用量が少ないインキを使った水性グラビア印刷と、有機溶剤不使用の接着剤を使った ノンソルベントラミネート加工は、環境に配慮した「印刷方式」と「ラミネート方式」を組み合わせた製品となり、これらの方式を採用することで、二酸化炭素や揮発性有機化合物の排出を削減できるようになる。環境負荷軽減に加え、溶剤の臭気によるオペレーターの健康への影響も抑制できる。
水性グラビア印刷は、従来の溶剤と比べて揮発性の低い水やアルコール系溶剤を使用しているため、 乾燥性が悪いことが課題とされてきた。さらに、水性インキの特徴から印刷品質が安定しないことも、水性グラビア印刷のクリアすべき問題であった。
今回、大阪シーリング印刷では、グラビア版の製版条件やドクターブレードを最適化 するとともに、印刷中のインキ管理を徹底させたことにより、油性グラビア印刷と同等のきれいな仕上がりを 実現させた。
同社では、以前より環境対応型ラミネート方式であるノンソルベントラミネート加工を 推進してきたが、水性グラビア印刷の課題であった物性と外観品質の両立が可能となり、印刷方式とラミネート方式を組み合わせた。
グラビア印刷では、きれいに仕上がることから油性インキの使用が主流となる一方で、揮発性有機化合物によるオペレーターの健康への影響は、印刷業界として長年の課題のひとつでもある。
OSPグループではSDGsの観点から、環境配慮型製品の開発に取り組むと同時に、従業員の働き方改革にも着手し、従業員への健康配慮のひとつとしても今回の開発に至った。