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OSP・新技術で発色や粉じん飛散を改善した革新的フィルムが登場
大阪シーリング印刷株式会社(大阪市天王寺区、松口正社長)はこのほど、塗工とラミネート技術を活かした印字フィルム「UVレーザーマーカー用メディア」(特許出願済)の開発に成功したことを発表した。
同製品は、UVレーザーを照射して反応する発色層がフィルム層(表層)より下層にあるため、こすっても消えにくく、水や油にも強いもの。照射しても粉じんが発生しにくいため衛生的となっている。
インキや印刷版も不要で、これまで可変印字が困難であった表面に凹凸のある半透明のマットフィルムやレーヨン紙にもきれいに発色する。今後、販売に向けて生産体制の確立を進めいく。
これまでのUVレーザーマーカー用のメディアは、発色が薄いためバーコードなど読み取りができないという課題があっ。また、フィルムと塗工層の間で起きるスパークの影響で塗工層の剥がれや粉じんの飛散など、衛生面においても問題があった。同社では顧客が抱えるこれらのことを解決するために、2023年7月に開発に着手した。
同社が2014年に発売した「クリアサーマルフィルの塗工技術や軟包材加工のラミネート技術を活かし、使用する接着剤・粘着剤と発色剤の組み合わせを最適化することで成功に至った。
同製品は多層構造になっており、UVレーザーを照射する最表層に発色層がないため、クリアな印字仕上がりでこすっても消えにくく水や油に強いことが特長となる。
また、和紙風のレーヨンやマットフィルムなどの表面に凹凸のあるメディアにも綺麗に印字することができる。
さらに、インキや印刷版、インクリボンも不使用のため印字の際に発生する消耗品がない。
印字仕上がりがクリアになることで、バーコード読み取りの不具合が解決される。また、粉じん飛散 により衛生面の懸念からUVレーザーマーカーの採用が難しかった食品・医療・精密機器を取り扱う業界など、幅広い業界で使用できる。同製品により、印字仕上がりの質や衛生面が改善され、和紙調メディアの使用も可能となり汎用性が広がる。