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ミヤコシ・印刷現場向けAIソリューションを発売

産業用印刷機・加工機の総合メーカーである株式会社ミヤコシ(千葉県習志野市、宮腰亨社長)は、印刷現場の課題解決を目的としたAIソリューション「yaless Professional」および「yaless‐Eye」の提供を開始した。
技術継承や品質安定、損紙削減といった現場の喫緊の課題に対応するもので、AI技術と音声対話を駆使して「勘と経験」に依存してきたオフセット印刷オペレーションの構造を大きく変える可能性を秘めている。
印刷業界では近年、熟練オペレーターの高齢化や人材確保の難しさが深刻化しており、経験や勘に頼らない「誰でも操作できる」体制の構築が急務となっている。
ミヤコシはこの課題に対応するべく、印刷支援用のAIシリーズ「yaless」の開発を進めてきた。
新たにリリースされた「yaless AI Professional」は、印刷機周辺の温湿度や版面輝度、インキ温度などをリアルタイムで測定・学習し、最適な印刷条件を予測・クローズドループ制御で自動調整する設定支援システム。印刷条件のばらつきや印刷不良を抑えることで、品質の安定と損紙削減を図る。
一方、「yaless―Eye」は、音声対話による操作支援インターフェース。OpenAIの音声エンジンを活用し、印刷機との連携によって見当合わせやローラ回転数の調整などを音声で行える。ハンズフリーで直感的な操作を可能とし、現場の負荷軽減や技術継承を支援する。
両製品を組み合わせることで、AIによる印刷条件最適化と音声操作支援が連携し、現場の生産性・安定性を一層高めることが可能。また、単体での導入や既存機へのレトロフィットにも対応しており、柔軟な導入形態を選べる点も特長となっている。
「yaless」シリーズには、トラブル時の対話型サポート機能や作業実績の自動集計、印刷知識の教育支援機能、多言語対応といった機能も搭載。国内外の現場で活用できる次世代の印刷支援ツールとして期待されている。
今後も同社では「印刷機の技術と現場対応力を融合し、現場力の底上げと持続可能なものづくりの実現を目指す」を掲げており、今後の展開にも注目が集まる。

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