イベント情報
「JP2026・印刷DX展」が開幕・22日(金)16時まで開催


50回の節目に「価値協創」と印刷DXの進化を示す3日間に
印刷・情報産業の最新動向を発信する「JP2026・印刷DX展」が、5月20日、大阪市住之江区のインテックス大阪5号館で開幕した。
記念すべき第50回を迎えた今回は、「印刷DX」を核に据えながら、新たに「価値協創」をテーマにした企画も展開。展示・セミナー・特別企画を通じ、業界の未来像を多角的に提示する場となり、多くの来場者で賑わいを見せている。
加えて、来場者層も従来の印刷会社に留まらず、広告・IT・流通など、周辺分野からの参加も目立ち、業界の広がりを実感させる内容となっている。
第50回の節目、業界の転換点を象徴
20日の午前9時30分から開会式が執り行われ、主催者を代表してJP産業展協会の作道孝行会長が開会のあいさつに立ち、第50回という節目を迎えた意義に触れるとともに、「出展各社、関係団体、そして来場者の皆様の長年にわたる支えの賜物である」と深い謝意を示した。
そのうえで現在の印刷産業を取り巻く環境について、「需要の多様化、デジタル技術の進展、人材不足や原材料価格の高騰など、従来とは異なる経営課題に直面している」と指摘。
一方で「情報伝達手段としての印刷の価値は失われておらず、むしろ新たな形で再定義されつつある」との認識を示した。
さらに、今後の方向性として「単なるデジタル化や自動化に留まらない『印刷DX』の推進が不可欠であり、業務プロセスの最適化に加え、顧客との関係性や提供価値そのものを見直すことが求められている」と強調。印刷業が「ものづくり」から「価値づくり」へと進化していく必要性を訴えた。
また、同展の核となるテーマとして掲げた「価値協創」については、「顧客からの要請に応えるだけでなく、自ら提案し、パートナーとともに新たな価値を創出していく協創型ビジネスへの転換こそが、これからの競争力の源泉になる」と言及。
その実践の場として新設した「価値共創ひろば」に触れ、「異業種や異なる技術領域との連携による新たなビジネス創出の可能性を体感してほしい」と呼びかけた。
さらに、50回記念特別展示や各種セミナーについても、「過去から未来への流れを俯瞰しながら、DX、付加価値創出、人材戦略など経営に直結するテーマを提示している」と説明し、「本展が新たな知見や出会いを生み、次の一手を見出す場となることを期待する」と締めくくった。
続いて来賓祝辞では、近畿経済産業局産業部長の谷原秀昭氏が登壇し、地域産業における印刷・情報産業の役割と今後の期待について言及。また、全日本印刷工業組合連合会会長の瀬田章弘氏も祝辞を述べ、業界の持続的成長に向けた連携の重要性を訴えた。
祝電の披露が行われた後、テープカットが実施された。来賓および主催者、業界団体代表が登壇し、横一列に並んだ関係者が合図とともにテープに鋏を入れると、会場からは大きな拍手が沸き起こり、第50回の節目にふさわしい華やかな幕開けとなった。
DX・自動化・高付加価値提案が集結
会場にはデジタル印刷機をはじめ、ワークフローの自動化、省人化を実現する後加工機、さらにはマーケティング支援やデータ活用を軸としたソリューションなどが一堂に会している。
各出展社は「生産性向上」と「高付加価値化」の両立を掲げ、実機デモや具体的な活用事例を交えた提案を展開。従来の単体機能の紹介に留まらず、工程全体を俯瞰したシステム提案が増えている。
特に、デジタル印刷と後加工をシームレスに連携させるスマートファクトリー構想や、小ロット・多品種生産への対応力強化といったテーマには、多くの来場者が足を止め、熱心に説明に耳を傾ける姿が見られる。
現場の省力化と収益性向上を同時に実現する取り組みとして、導入を具体的に検討する動きも提案されている。
新企画「価値共創ひろば」が活況
今回新たに設けられた「価値共創ひろば」は、同展の象徴的な取り組みのひとつとなった。
印刷会社、関連ベンダー、異業種企業などが垣根を越えて連携し、新たなビジネス創出の可能性を提示する同企画では、従来の「受注型」から「共創型」への転換を体感できる場として注目を集める。
展示ブースでは、印刷技術を核としながらも、デジタルコンテンツや販促支援、地域連携などを組み合わせた事例が紹介されており、来場者との対話も活発に行われている。
さらに、具体的なプロジェクト事例や収益モデルに踏み込んだ説明も多く、単なるアイデア提示に留まらない実践的な内容が評価されている。
50回記念特別展示、歴史と未来を可視化
第50回を記念した特別展示では、これまでの歩みを振り返るとともに、印刷業界の未来像を提示。過去の技術革新や市場変遷を紹介するアーカイブ展示に加え、今後の方向性として「印刷DX」「環境対応」「価値創造」をキーワードに据えた内容が展開されている。
特に、アナログからデジタルへの移行や、印刷物の役割変化を示す展示は来場者の関心を集め、業界の変遷を実感できる構成となっている。
さらに、環境配慮型技術やサステナビリティへの取り組みも紹介され、今後の企業経営における重要テーマとして強く印象付けられる。
セミナーも満席続出、経営課題に直結
会期中には各種セミナーやパネルディスカッションも実施される。「印刷DXの実践」「付加価値ビジネスへの転換」「人材不足への対応」「価格競争からの脱却」など、経営に直結するテーマが並んでいる。
なお、同展は5月22日(金)16時まで開催されている。
