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DNP・大阪・関西万博で「2050年の自然エネルギー社会」を提示
大日本印刷(DNP)は、9月23日から10月13日に開催される「大阪・関西万博」会場内の「フューチャーライフエクスペリエンス(FLE)」に出展し、「2050年 DNPが描く自然エネルギー社会」をテーマとした展示を行う。資源やエネルギーの循環を軸に据え、持続可能な社会の姿を来場者と共に描き出す試みとなる。
出展の背景には、資源・エネルギーをめぐる深刻な状況がある。世界全体で見れば、現在の生活を維持するには地球1.7個分に相当する資源が必要だとする試算もあり、地球環境の保全に向けた国や企業の技術と共創力が問われている。
同社は「経済成長と地球環境の両立」を掲げ、次世代に豊かな暮らしをつなぐために、環境・エネルギー分野での取り組みを強めてきた。今回の万博は、その姿勢を幅広い来場者と共有する格好の場となる。
展示の中心となるのは、エネルギーの循環を体験できる未来の暮らしのシミュレーションだ。DNPの技術を活用することで、電力変換・蓄電・送電・制御や、自然エネルギーが暮らしの中でどのように循環するかということについて、インタラクティブなシミュレーションで体験できる。
加えて、同社は、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会等による「TEAM EXPO」プログラムの共創パートナーと協力し、「未来エネルギー図鑑」を制作する。これは多様な立場や専門性を持つ人々が描いたエネルギーの未来像を集めたもので、会場で紹介する。
今回の出展で特筆すべきは、DNP独自のアプローチである。巨大なエネルギー企業が大規模供給の仕組みを示すのに対し、DNPはP&Iの強みを背景に、生活者に近い目線で社会課題に応える姿を示す。印刷というメディアを通じて社会と向き合ってきた企業ならではの柔軟性を発揮し、環境やエネルギー分野に新たな価値をもたらそうとしている。ここには、従来の「印刷業の枠」を超え、培った技術を多分野に展開するDNPの姿勢が色濃く表れている。
DNPならではの視点も見どころだ。同社が強みとする「P&I(印刷と情報:Printing & Information)」の考え方を活かし、印刷と情報を組み合わせた技術で課題解決に取り組む姿を紹介。生活者に近い立場から、新しいアイデアや技術を提案する。ここには、従来の「印刷業の枠」を超え、培った技術を多分野に展開する同社の姿勢が色濃く表れている。
同社は今回の出展を一過性のものとせず、万博後も共創パートナーとの協働を深め、新たな事業やサービスへとつなげていく方針だ。持続的な成長を目指すと同時に、環境と調和する社会を築くための活動を続けていく考えである。