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【2022年 年頭所感】公益社団法人日本印刷技術協会・塚田司郎会長

公益社団法人日本印刷技術協会
会長 塚田 司郎

新年明けましておめでとうございます。コロナ禍での生活も、もうすぐ2年となりそうです。こんなに長く普通の生活ができない状況が続くことを一体誰が予想できたでしょうか?昨年の後半を振り返れば、夏の東京オリンピック大会終了後、9月以降はワクチン接種が一層進み、新型コロナウイルスの感染者数が週を追うごとに減少し、長かった緊急事態宣言も月末に終了しました。
コロナ禍での2年間を比較してみると、 緊急事態宣言の出されていた期間は昨年の方が長く、材料の出荷を見てもその影響は大きく、良くなかった一昨年と比べてもさらに悪化した月もありました。
10月からは徐々に経済の回復が感じられるようにもなりましたが、その一方で、それを待っていた かのように資材や原材料の値上げが次々と発表されました。
原料コストや物流コストの上昇、パンデミックによる需要減などが理由とされています。一般の印刷企業は、需要減と原材料コスト上昇で板挟みの状況です。
さらに、現代では地球温暖化の問題はますます深刻になっており、日本政府は温室効果ガスの削減目標を2030年度までに2013年度比で46%減(以前は26%減)としました。
各企業ではこれにどのように取り組むのでしょうか。 群馬県では一定以上の規模の工場 には太陽光発電パネルの設置を義務化すると発表しました。東日本大震災以降、火力発電に頼ることが多い日本は世界から非難を浴びていますが 、同様の問題を抱える中国では、強硬に火力発電による電力供給を制限し、各地で大停電や工場の操業短縮の事態となっています。
従来の資本主義の枠組みではパリ協定で掲げた気温上昇を2℃以内に抑えるという目標は達成できないという議論が現在では主流になりつつあり、岸田新首相も新しい資本主義を掲げています。
「リセット・ザ・フューチャー」が今年もpage2022のテーマではありますが、アフターコロナの世界では、業務のデジタル化が加速されコロナ以前とは違った市場ニーズへと変化してゆくと思われます。
業務プロセスをDXでどれだけ自動化できるか、また、企業のマーケティング活動にどのような新しいサービスでサポートできるかが現代の印刷企業の重要な課題です。
今年のpage展は2年ぶりにリアルな展示会として開催できそうです。出展される各社からもそうした提案がいろいろされると予想されます 。
また、カンファレンスやセミナーはオンラインとして翌週に用意しました。感染対策には十分留意して、皆様のご来場をお待ちしています。

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