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【2022年 年頭所感】一般社団法人日本印刷産業機械工業会・森澤彰彦会長

一般社団法人日本印刷産業機械工業会
会長 森澤 彰彦

あけましておめでとうございます。旧年中は当工業会の運営に当たり、各方面より多大なご協力を頂戴し厚く御礼申し上げます。
令和3年は、コロナ禍においても、各国のワクチン接種が行われ、主要国で急速に経済回復が進み、特に夏以降米中両国の牽引により、世界経済は回復基調を強めました。
しかしながら、世界的に拡大した新型コロナ感染症と急速な経済回復は国際的なサプライチェーンの課題を露呈しました。大規模な半導体不足のみならず、さまざまな部品供給が不安定となり、多くの機械製造業は生産リードタイムの変更を余儀なくされました。また、コンテナ不足は国際物流での輸送遅延と物流コストの増大を引き起こしました。
石油製品、金属等さまざまな原材料のコストが増大し、生活必需品のみならず、数多くの製造物の価格維持が難しくなり価格改定が行われました。
令和3年の印刷産業機械市場は、6月以降、特に中国、米国向けの好調な輸出に支えられ、生産は対前年110%を上回り、輸出についても120%を上回る見込みで、急速な回復傾向にあります。しかしながら国内市場は、緩やかな回復となっており本年以降のさらなる回復に期待しております。
昨年の工業会活動は、いまだ続くコロナ禍での活動を余儀なくされ、活動は限定的な活動となりましたが、設備投資に直結する「証明書発行事業」、印刷業界の標準化推進のための「Japan Color認証事業」については、予定通りに推移しており、厳しい環境下においても、設備投資と業界標準化に寄与できたものと思います。
昨年1月に一般社団法人日本印刷産業連合会様、全国グラビア協同組合連合会様と共同発表したテスト用印刷フィルムの再生利用装置開発プロジェクトについては、当工業会グラビア印刷機械部会の2社による装置開発が行われ、予定通り本年には製品を市場に提供できる見込みです。
この装置の市場提供により、廃フィルム削減と資源循環経済推進に貢献できるものと確信しております。
本年も市場環境は大きく変動し、特に企業活動を行う上での環境対策が急務と考えられます。
当工業会としましては、昨年に引き続き特定調査研究事業として、印刷産業機械業界としてのSDGsへの取り組みを継続し、会員企業様が活用できるツールの提供を行って参ります。
また、本年は11月24日より28日まで東京ビッグサイトにてプリプレス&デジタルプリンティング機材協議会との共催にて、IGAS2022(国際総合印刷テクノロジー&ソリューション展)を開催致します。
従来の印刷機材展に留まらず、最新のテクノロジーや課題解決のためのソリューションを提案する総合的で革新的な国際展示会を目指します。「Venture into the innovation!―新たなイノベーションへの挑戦―」を統一テーマとして、新しいビジネスの創出を提案し、活発なビジネス交流の場を提供します。
特に今回の IGAS2022では、リアル展示会を基本にしてさまざまなバーチャルイベントを実施するハイブリッド展示会を目指すとともに海外への 情報発信にも注力して参ります。
今後とも、日本印刷産業機械工業会の総力を挙げて、皆様方の視点に立って業界の発展のために活動して参ります。
本年も、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

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