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【2022年 年頭所感】印刷インキワニス工業会・中村均理事長

印刷インキワニス工業会
理事長 中村 均

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。 昨年を顧みますと、一昨年に続きコロナウィルスパンデミックに翻弄されながらも、ワクチン接種が進み、日本は世界でも有数の高い接種率を誇るに至っており、微かな希望を見い出せた年になりました。
パンデミック下の生活スタイルは、一昨年の手探り状態からさまざまな対策行動が常態化し、行動変容と言えるまでになったことがビジネスにさまざまな影響をもたらしています。
世界に目を向けますと、物流バランスの混乱、アメリカ寒波、中国電力問題など、パンデミック由来だけではなく、自然災害などさまざまなことに起因する事態が原材料調達難となってビジネスを 直撃しました。
インキ業界にとりまして、パンデミック下の行動変容や原材料調達難は、製品の安定供給と損益面から見て過去になく厳しい状況が継続した1年となりました。
また、業況ではパッケージ関連インキは行動変容の影響はあまり受けなかったものの、商業印刷用平版インキは、インバウンド需要が消え、広告宣伝費の抑制を契機としたチラシ等のダウンサイズや部数削減の影響を受 け、パンデミック前への回復期待を大きく裏切られた1年でした。
私ども印刷インキワニス工業会の活動は、一昨年同様に感染対策を徹底する中で取り組み、その中において、技術委員会が編集協力した「印刷インキに関連する法令知識(改訂第10版)」を約6年ぶりの2021年発行に至りました。
2022年経済の見通しは、社会や消費者のパンデミック対策のシュリンク的行動変容から、社会や消費者がマスクを外すタイミングや外食・外出などの経済活動を活発化するようなグロース (growth)的行動変容やその浸透度合いに掛かっていると思います。
新たな変異ウィルス「オミクロン株」も懸念される中ではありますが、パンデミック後の経済がインキ 業界の追い風になることを期待しつつ、パンデミック以外のグローバルストリームである環境問題にも注目しています。
とりわけ、地球温暖化ガス排出抑制活動は、ヨーロッパを中心に活発化し、 日本政府・行政もさまざまな施策を打ち出している状況であり、近い将来さまざまな分野で変革が起こる可能性があります。インキ業界および印刷業界もこれら変化を成長のチャンスとするように備える必要があると考えます。
結びと致しまして、本年がインキ業界および印刷業界にとって実りある良い年でありますよう、また業界に携わる皆様方のご健勝とご発展を祈念致しまして、年頭の挨拶とさせていただきます。

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