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【2023年・年頭所感】大阪府グラフィックサービス協同組合・岡達也理事長
新春を迎え、謹んでご挨拶申し上げます。
さて、日本経済は依然として新型コロナウイルス感染症による社会構造の変化に大きく影響を受けながら、さらに急激な円安やウクライナ情勢に端を発するインフレ圧力の高まりによって、未だ先行きの不透明感が拭えない状況下にあると言えます。
印刷業界においてもインキや用紙をはじめとした資材の値上げが常態化する中で、製造コストの削減と同時に、価格転嫁による適正価格への是正が急務となっています。
このような状況の中で昨年11月、印刷業界においてコロナ禍以降、初のビックイベントとなる国際総合印刷テクノロジー&ソリューション展「IGAS2022」が東京ビッグサイトにおいて開催され、印刷業界の中長期的なトレンドが示されました。
新型コロナウイルス感染症問題は、われわれの生活様式や働き方を変え、特に情報伝達手法における「デジタル」の優位性を再認識される結果となってしまいました。
印刷物そのものの需要減少に加え、ダイバーシティ化によって消費者の考え方や嗜好が多様化することで、印刷物の小ロット多品種化がさらに進展。かつ「デジタル化の弊害」とも捉えることができる「超短納期化」が加速しています。
そんな中、「IGAS2022」で示された最大のトレンドは、スマートファクトリーへの多角的なアプローチだったと認識しています。私は、印刷関連企業の持続的成長の要素として、自動化、見える化、生産性向上と省人化(働き方改革)といった従来の延長線上にあるものに加えて、資材の最適化、SDGs、環境、DX、顧客接点の再構築という比較的新しいものと、改めて業界の諸課題が突き付けられたようにも感じています。
当組合は今年こそ、仲間同士の交流と情報交換を復活させてこのコロナ禍を乗り越えていきたいと考えています。昨年の春先には、ようやく感染者も減少し活動を以前の状態にもどせそうだと目論んでいました。しかし実態は第7波オミクロン株による急激な感染者増により夏以降の活動も諦めざるを得なくなりました。もちろん今年も楽観視はできませんが、当組合活動の根幹である交流は前向きに行って参ります。
また印刷の需要減に対して、ジャグラが昨年より取り組む「ジャグラDX」を大阪でも拡げていきたいと考えています。グラフィックサービス業の強みを活かして、印刷を含めたさまざまな創注の形態を皆さんと模索していきたい。私たちの良さは胸襟を開いて語り合い、自らの事例をお互いに見せ合えることにあります。
セミナー、会社見学など情報の発信と交流の機会は積極的に提供して参ります。「ニューノーマル」を模索しながら、会員と賛助会員が仲間として一丸となり、自社の立ち位置や未来への方向付け、ビジネスチャンスを掴むための場ときっかけを提供して参ります。皆様方におかれましては、引き続き、当組合へのご理解、ご協力をお願い申し上げる次第です。
最後になりましたが、皆様のご多幸と関係各社のますますの発展を心より祈念しまして、新年のご挨拶と致します。