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「2023全日本印刷文化典広島大会」が盛大に開催される

全日本印刷工業組合連合会(全印工連、滝澤光正会長)では、全国の印刷業者の協調団結と向上発展を目的に「全日本印刷文化典」を開催しているが、10月13日から2日間にわたり、中国地区印刷協議会(中本俊之会長)・広島県印刷工業組合(中本俊之理事長)との主催により、「2023全日本印刷文化典広島大会」を盛大に開催した。2020年に長野県での開催が予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大によって1年延期の後に中止が決まり、今回の広島大会は2018年以来の開催となったが、直面する課題を真摯に受け止め議論する場とともに、旧交を温める機会となった。

5年ぶりの記念式典、長野工組の思いも込めて開催

「真っ赤に燃やせ!印刷魂~水の流れが大地を創る。人の心が未来を開く~」をテーマに掲げて開催された「2023全日本印刷文化典広島大会」の中心行事となる「記念式典」は、13日にリーガロイヤルホテル広島で催された。
記念式典は、宇都宮公徳実行委員長(広島工組副理事長)の開会宣言で幕が明け、開催工組を代表して中本俊之大会委員長(広島工業組理事長)が大要次の通りあいさつした。

「全日本印刷文化典の開催は2018年の高知大会以来、5年ぶりの開催となり、広島での開催は50年ぶりとなる。5年前に実行委員会を立ち上げたが、準備の大半はコロナの情報収集に追われた。そんな中で『広島に来て良かった』と言っていただけるように広島工組一丸となって準備を進めてきた。
本来であれば広島大会の前に2020年に開催される予定であった長野大会は延期となり、2021年に中止となった。長野大会の開催は叶わなかったが、長野大会に込められた思いを乗せて広島大会の幕を開けたい。
今、われわれは厳しい状況に置かれているが、決して下を向かずに強い気持ちで未来を切り拓いていこうというメッセージを伝えたい。原爆の惨禍やさまざまな災害から広島は何度も立ち上がってきた。そんな広島から全国の仲間や地元広島にエールを送りたい」

引き続き、滝澤光正全印工連会長が「新型コロナウイルス拡大の影響により、今や印刷産業に対する期待と需要は一変した。こうした中で全印工連では、『HAPPY Industry-人々の暮らしを彩り幸せを創る印刷産業』のスローガンを掲げ、高付加価値コミュニケーションサービス産業への転換を目指して『DX導入による生産性向上』『事業領域拡大による新たな価値創出』『サステナブルな事業経営』を基本的な考えとして、社会から求められる魅力あふれる産業へ向け各種事業を積極的に推進している。
広島大会を機に、これからも高付加価値コミュニケーションサービス産業への転換という目指すべき方向性の共有と、多くの人々や社会に夢と潤いを与えることのできる印刷産業人としての誇りを再確認し、印刷産業の素晴らしさを幅広くアピールする機会にしてほしい」と式辞を述べた。
来賓祝辞ではまず、岸田文雄内閣総理大臣からのビデオメッセージか放映され、長尾裕之経済産業省中国経済産業局産業部長、湯崎英彦広島県知事(玉井優子副知事代読)、松井一實広島市長が祝辞を述べた。

引き続き、表彰式が行われ、臼田真人(㈱アドピア代表者/CEO)、吉田忠次(㈱ダイシンコラボレーション代表取締役会長)、木野瀬吉孝(木野瀬印刷㈱代表取締役会長)、日暮秀一(㈱太陽堂印刷所代表取締役)、三上伸(青森オフセット印刷㈱)の5氏に対して印刷産業発達功労者顕彰を行ったほか、組合功労者と優良従業員を表彰した。
受賞者を代表して臼田氏が謝辞を述べ、小下壯嗣氏(広島工組青年部会会長)が「印刷文化典広島宣言」を発表し、細川俊介氏(広島工組副理事長)が閉会の辞を述べて記念式典は終了した。

アフターコロナ初の印刷文化典、リアルで旧交を温める機会に

記念式典終了後には、「全印工連メッセージ」として滝澤光正会長が全印工連の取り組みなどについて発表したほか、教育研修委員会の富澤隆久委員長が全印工連特別ライセンスプログラム事業について説明した。
また、記念講演会では「印刷業界にも通じる人材育成術」と題して、サンフレッチェ広島の塩崎浩作普及ダイレクターをMCに、駒野友一普及部コーチ、森﨑和幸クラブ・リレーションズ・マネージャー、森﨑浩司アンバサダーを講師に迎え、それぞれの視点から人材育成に関して意見を発表した。

さらに、記念パーティーでは、広島東洋カープ球団公認のジャズCD「CARP JAZZ」の演奏で幕を開け、中本俊之大会委員長が歓迎のことばに続き、来賓を代表して池田晃治日本商工会議所副会頭が祝辞を述べた。

主催者、来賓など総勢20名による鏡開きが行われ後、ハイデルベルグ・ジャパン株式会社のヨルグ・バウアー社長の発声で乾杯し、歓談した。
途中、前回開催予定地を代表して藤森英夫長野県印刷工業組合前理事長があいさつしたほか、学校法人日本プリンティングアカデミーの石原智子事務局長による同校の紹介、上河内神楽団によるアトラクションが行われた。
宴たけなわの頃、中川隆広島県印刷工業組合副理事長が閉宴のことばを述べて散会した。
翌日の14日には江森克治氏(全印工連常務理事・産業戦略デザイン室副委員長、CSR推進委員会副委員長・DX推進PT副委員長)が総合司会し、「未来はバックキャスティングで切り拓け~事業家魂に火をつけるSFプロトタイピング経営戦略~」と題して「全印工連フォーラム」が実施され、トークショーなどが行われた。
このほかにも、広島大会の開催に併せて12日から2日間にわたり「印刷産業夢メッセ」が催されたほか、14日には会員企業の見学や観光地を巡るエクスカーションも実施された。

 

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