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KOIMORI・海外顧客向け内覧会に15カ国100人が参加

工場全体の最適化と高付加価値印刷を提案

株式会社小森コーポレーションは10月19・20の両日、つくばプラント内のKGC(小森グラフィックテクノロジーセンター)で、海外顧客を対象とした「KOMORI Global Open House 2026」を開催した。15カ国から100人が来場。スマートファクトリーの進化と高付加価値印刷をテーマに、実機実演とセミナーを通じて、生産性と収益性の向上につながるソリューションを紹介した。
人材不足やコスト上昇、品質要求の高度化など、印刷会社を取り巻く課題が複雑化する中で同社は、人がより価値の高い仕事に力を注げる環境づくりを重視。初日は印刷工場の未来とスマートファクトリー、2日目はトレーディングカードや高付加価値印刷を中心に、DX・FA・AIを活用した生産体制と新たな需要への対応を提案した。

スマートファクトリーの提案では、機械単体から工場全体の最適化へと視点を広げ、受注、プリプレス、印刷、後加工、物流までを一連の流れとして紹介。「機器の自動化」「工程の見える化」「整流化」を柱に、待ち時間や工程間の無駄を削減する考え方を示した。
その中核となる製造実行システム「KPーConnect Pro」では、生産予定や進捗、実績を一元管理。各実演とKGC内の中央管制室を連携させ、工程ごとの予定、進行中、完了の状況を大型モニターに表示した。電力量やインキ消費量、二酸化炭素排出量などの環境負荷データの可視化も紹介し、生産と環境の両面から工場運営を支える仕組みを示した。
菊全判オフセット枚葉印刷機「LITHRONE G40 advance」では、化粧品パッケージを印刷。インライン品質管理装置「PQA―S」で全数検査を行い、検出した欠点をAIが解析・分類することで、オペレーターの対策判断を支援する技術を披露した。検査結果を蓄積し、品質管理やトラブル解析に活用する仕組みも紹介。印刷機とAI、人が協働する生産現場の方向性を示した。
「LITHRONE GX40 advance」では、ダブルコーターによるウイスキーパッケージの高付加価値印刷を実演。油性インキで印刷した後、第1コーターで水性プライマー、第2コーターでUVスポットコーティングを施し、加飾加工をワンパスで行った。PQA―Sによる全数検査も組み合わせ、付加価値と品質を両立する生産体制を提案した。
B2枚葉UVインクジェットデジタル印刷機「J―throne 29」では、多品種・小ロット生産への対応力を紹介した。
同機の生産速度は片面毎時6000枚、両面毎時3000枚。実演では、ポスター、冊子本文、チラシの3ジョブを、用紙と片面・両面印刷を切り替えながら3分46秒で印刷した。
また、ユポ紙や厚紙への印刷を実演するとともに、和紙、蒸着紙、PET素材などの印刷サンプルを展示。独自開発のLED―UVインクにより、プリコートを必要とせず、多様な原反に対応できる点を訴求した。
菊半裁寸延オフセット枚葉印刷機「LITHRONE GX29 advance」では、厚さ0・3㎜の透明PET原反にプロセス4色とホワイトを重ね、透明感を生かした化粧品パッケージを印刷した。
静電気対策として、マイクロミストで原反を直接加湿する「e―ミスト」を活用。安定した給排紙を支え、特殊原反を用いた高付加価値製品の生産を紹介した。
菊全判両面オフセット枚葉印刷機「LITHRONE GX40RP advance」では、両面コーターユニットを搭載し、トレーディングカードの両面印刷からコーティングまでをワンパスで実演した。
全色同時刷版交換装置「A―APC」による10色同時刷版交換や、印刷機統合制御システム「KHS―AI」、分光式色調管理装置「PDC―SX」を活用し、準備時間と損紙を抑えながら本生産へ移行。毎時1万8000枚で印刷し、表裏両面の品質管理と色調測定による安定生産を示した。
両面コーターの応用例として、耐水性・耐油性を付与する水性バリアニスを塗布した紙製食品パッケージのサンプルも展示し、用途拡大の可能性を紹介した。
特別セミナーには、バリューマシーンインターナショナルの宮本泰夫取締役副社長が登壇。初日は、スマートファクトリー化を人手・熟練者不足や小ロット・短納期化などに対応する経営戦略として解説した。2日目は、カード印刷・厚紙印刷市場の動向を取り上げ、紙器パッケージや販促物、ニス・ホログラム・箔押しなどによる高付加価値化と、新たな事業機会について講演した。
会場では実機や印刷サンプルを前に活発な情報交換が行われた。同社は今後も、現場の課題に即した提案を通じ、印刷会社の生産最適化と競争力向上を支援していく。

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