NEWS

ニュース

大日本印刷・リサイクルプラスチック材を使用したICカードのラインアップを拡充

リサイクルPCT-Gカードの提供を開始し、企業の環境配慮・CO2排出削減を支援

大日本印刷株式会社(北島義斉社長、以下:DNP)は、ポリエステル系リサイクルプラスチック(PCT-G)を基材の一部に使用した非接触IC対応のクレジットカード“リサイクルPCT-Gカード”の提供を4月に開始する。
PCT-G(ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート)は、高い耐衝撃強度を持つプラスチック(グリコール変性ポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート)であり、今回、このPCT-Gの加工段階で排出される端材等をリサイクル加工して、ICカードに使用する。
DNPは、リサイクルPVC(ポリ塩化ビニル)を使用したICカードを2021年より提供しています。このリサイクル製品のラインアップを拡充することで、カード発行企業等の環境活動を支援するとともに、プラスチックのリサイクル推進やCO2排出削減など、環境負荷の低減を推進していく。
【開発の背景】
近年、製品・サービス等で使用する資源や廃棄物の量の抑制と付加価値の拡大を両立し、持続可能な形で資源を使用するサーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現が求められている。こうした課題に対して日本政府は、2019年5月に「プラスチック資源循環戦略」を策定するなど、プラスチックの使用量削減やリサイクル推進に取り組んでいる。
DNPは、事業活動と地球環境の共生を前提として新しい価値の創出に取り組んでいる。
2020年3月には「DNPグループ環境ビジョン2050」を策定し、「脱炭素社会」「循環型社会」「自然共生社会」の実現に向けて、資源の効率的な循環利用等の目標を掲げ、さまざまな取り組みを加速させている。
こうした活動の一環として今回、国内トップシェアを獲得しているICカード事業で、新たにリサイクルPCT-Gを使用した非接触IC対応クレジットカードを開発した。製品ラインアップを拡充していくことで、金融機関をはじめ、各種ICカードを発行する企業のリサイクル活動の推進やCO2排出量の削減、環境負荷の低減などのニーズに柔軟に対応していく。
価格はリサイクルPCT-Gを利用しない従来のカードと比較して、5~10%程度高い価格を予定している(価格は仕様や数量等の条件によって異なります。これらの条件に応じて別途見積りを行う)。
今後の展開としてDNPは、金融機関をはじめ、ICカードや電子マネーカードを発行する事業者、ポイントカードや会員証等を提供する小売・流通企業など、循環型社会の実現やSDGsの達成に向けて取り組む企業にリサイクルPCT-Gカードを提供し、2026年度までに関連事業も含めて約35億円の売上を目指す。また、継続して環境に配慮したICカードの開発も推進していく。

ページの先頭へ戻る