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ウィザップとハイデルベルグ・ジャパンがオープンハウスを開催
株式会社ウィザップ(新潟県新潟市、高橋英司社長)とハイデルベルグ・ジャパン株式会社(東京都品川区、ヨルグ・バウアー社長)は、ウィザップ本社で9月2日、日本全国から印刷会社の経営幹部80名を迎えて、オープンハウスを行った。
オープンハウスでは、ハイデルベルグサブスクリプションの1年を経過しての状況を生の声で聴くパネルディスカッション、座談会、工場見学が行われた。
冒頭あいさつに立ったヨルグ・バウアー社長は、「サブスクリプション契約の最も重要な点は、印刷会社と私たちハイデルベルグ・ジャパンとの新しいレベルのパートナーシップである。ワークフロー、CTP、印刷機で構成される印刷システムを提供するだけではなく、サービスや印刷資材、 そして何より大切なのは、継続的なコンサルティングとサポートを提供することである」と、その本質について述べた。
そして、その新しいパートナーシップは、ウィザップのパフォーマンスを向上させ、持続可能なビジネス基盤を確立実現することを目的としているとしたうえで、「すでに達成すべき目標についてお互いが合意した。ウィザップとハイデルベルグは、まず、社長から管理職、現場の方に至るまで、関係者全員が同じ目標を理解し、共有することから始めた。そして、今行っているルーティンや働き方をみんなで一緒に見直し、合意した目標に向かって、毎月一緒に仕事を進めることで、“考え方改革”、ひいては“働き方改革“を実現可能にするのである」と、サブスクリプションによって、どのように持続可能な事業基盤を確立していくかについて触れた。
次に、9月1日に社長に就任したばかりの高橋英司氏が、「この機会に、サブスクリプションを多くの皆様に知っていただき、印刷業界の発展に少しでも貢献できれば幸いである」と述べ、新潟で創業して76年になるウィザップが、現在100名の従業員で、頁物の印刷やウェブ制作を得意としている会社であること、サブスクリプションの対象となっているハイデルベルグのスピードマスターCD102の4色機をはじめ、製版から製本まですべての設備を紹介しながら、会社概要を説明した。
続いて行われたパネルディスカッションには、導入を実際に決断した前社長、現CCBプロデ ューサーの高橋陽子氏と、製造部部長 小池勇樹氏、そしてモデレータとしてハイデルベルグ・ ジャパンのライフサイクルソリューションズ本部ゼネラル・マネージャーの紀世志広氏が登壇し、サブスクリプションの導入理由、導入プロセスや導入後の変化等が、経営者視点と現場管理者視点の両方から紹介された。
サブスクリプション導入の理由について高橋前社長は、「20年経過した印刷機をどうしようか迷っていた時にサブスクリプションの話を聞いた。一番の決め手は、毎月定額で出ていくお金が分かりやすいという点である。突発の機械停止やそれに伴う修理代は怖いが、 サブスクリプションには東洋医学のように機械停止をしないようにするメンテナンスなどのトレー ニング、また修理代も含まれているという点であった」と導入の理由を明かした。
また、サブスクリプション導入に現場で実際に携わった小池部長は、「変化が好きな陽子さん(ウィザッ プの社員は肩書で呼ばず皆名前でこう呼んでいる)は、常にいろんな新しいチャレンジを私たち社員にさせている。そうしたことが、会社が“変化を求める体質”を作ってきたと思いますし、 今回のサブスクリプションという比較的新しいビジネスモデルもすんなりと受け入れられたのだと思う」と述べた。
2台あった4色機を1台にして、生産性を倍にするという提案が現実に 平均ロットが1300枚程のウィザップは、この1年間で20分を超えていた準備時間は12分に短縮され、2300枚あったヤレ紙は150枚に削減され、12000枚から始めた印刷速度は、現在ほぼ最高スペックである15000枚で印刷している。
そうした成果が見えてきた導入後1年を経過しての感想を聞かれると、「ハイデルベルグの提案は2台あった4色機を1台にしようというものであった。単純に考えても生産を2倍にしなければならない。しかも、スペックにある最高速度で印刷できると言い切っていた。それが導入後の今、実現できているのは凄いと思う。実際、3月の繁忙期でも特に残業が多くなることもなく、全く問題なく生産できた。台数を減らせたことで、今まで合計9人の印刷オペレータは6人となり、他の3人は製本や新規事業で活躍している」と小池部長は答えた。
サブスクリプションのコンサルティングは想像以上の一方、高橋前社長は、「経営者としては、今は定額で急な出費をしないで済むので、精神的に非常に楽になった。しかし、それより私が素晴らしいと感じているのは、サブスクリプションのコンサルティングの部分である。コミュニケーションとかチームとして頑張るという意識づけをしてもらっている。そのおかげで印刷現場の皆が盛り上がっている。やりっぱなしというのではなく、翌月にきてチェックして面倒を見てくれる。想像以上にいいです」とサブスクリ プションに太鼓判を押した。
パネルディスカッション後、参加者はサブスクリプションで導入されたスピードマスターCD1 02の4色機と、既存機のスピードマスターCD102の2色機、そして印刷機の隣に設置されたCTP、スープラセッターが稼働する工場を見学した。