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【2023年・年頭所感】富士フイルムホールディングス株式会社・後藤禎一代表取締役社長CEO
新春を迎え、印刷業界の皆さまのご健勝とご繁栄を心からお慶び申し上げます。旧年中は格別のお引き立てを賜り厚く御礼申し上げます。
コロナ禍の制約が徐々に解消される一方で、地政学的リスクや自然災害、エネルギー問題など、世界経済を取り巻く環境は不透明な状況が続いています。さらに追い打ちをかけるように原材料や燃料の価格が高騰し、印刷業界の皆さまにも影響が及んでいることと思います。
富士フイルムグループは2000年代、デジタル化の加速を背景とする写真フィルム市場の急激な縮小により、本業である写真関連事業消失の危機に直面しましたが、写真で培ったさまざまな先進・独自の技術を基盤に事業を多角化させ、強固な事業ポートフォリオを構築することで危機を克服してきました。
こうした経験を踏まえ、昨今の不透明な経済環境においても「ピンチの中にチャンスがある」と信じ、つねに先を読み機会を逃さずダイナミックに手を打っていくことで、お客さまやパートナーの皆さまとともに成長し続けていきたいと考えています。
印刷領域においては、2021年7月に富士フイルムと富士フィルムビジネスイノベーションの印刷関連事業を統合し、オフセット印刷からゼログラフィーおよびインクジェットのデジタル印刷機まで、お客さまの多様なニーズに応える幅広い製品ポートフォリオを揃えました。
そして、印刷業界の課題解決への貢献として、革新的な製品の提供のみならず、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進による生産工程の改善や業態変革の支援にも力を入れています。
昨年11月に開催された「IGAS2022」では、無処理CTPプレートやプロダクションプリンターなど強力な新製品を発表したほか、スマートファクトリー化を実現する幅広いソリューションをご紹介しました。
印刷会社をはじめとする多様な業態のお客様にワンストップで価値を提供できる富士フイルムグループの新たな体制を体感いただけたのではないかと思います。
富士フイルムグループが企業文化として大切にしていることは、「誠実」と「信頼」です。
社会からの要請や期待に「誠実」に応え、事業を通じて社会課題の解決に貢献する新たな価値を提供し続けることによって、いつの時代にもなくてはならない存在として社会から「信頼」される企業であり続けます。
そして持続可能な社会の実現に向けて“NEVER STOP”の精神で挑戦を重ねていきます。
最後になりましたが、皆さまの本年のますますのご多幸とさらなるご繁栄を祈念致しまして、新年のごあいさつとさせていただきます