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富士フイルム・水性顔料インクジェットインク用色材のカラーバリエーションを拡充
オレンジ・グリーン・バイオレットの新色を加えた計7色の顔料分散液で、幅広い色域を実現
富士フイルム株式会社の英国子会社で、染料および顔料を用いた水性インクジェットインクを開発・製造するFUJIFILM Imaging Colorants Ltd.,(以下、英国FFIC)は、水性顔料インクジェットインク用色材である顔料分散液の新色として、オレンジ(PO71)・グリーン(PG7)・バイオレット(PV23)の3色を2月7日より販売を開始した。
近年、印刷業界におけるインクジェット印刷に対する品質要求は高まっており、特にオフセット印刷に近似する広い色域が求められている。今回、英国FFICは、インクジェット印刷の基本色であるシアン・マゼンタ・イエロー・ブラックの4色に、オレンジ・グリーン・バイオレットの3色の顔料分散液を追加。パッケージやテキスタイル、商業印刷といった多様な印刷分野で幅広い色域の印刷を可能とした。
また、7色の顔料分散液は食品包装に関する規制を定めるスイス条例に準拠しているため、食品包装のパッケージ用インクに使用することもできる。
英国FFICの顔料分散液のプロダクトマネージャーであるGrant Murney氏は、「現行品のシアン・マゼンタ・イエロー・ブラックの4色と同様、お客様が求める印刷性能と吐出性を提供するために、最適なポリマーと処理条件を見出しました」と述べている。
英国FFICの顔料分散液には、富士フイルム独自の「RxD(Reactive Dispersant)」技術が用いられている。
RxD技術は、インク中の顔料粒子に吸着する分散剤同士を化学結合させて架橋構造を形成し、分散剤を顔料から脱離しにくくさせることで顔料を安定的に分散させる技術であり、これによってインク製造時に溶剤や機能性材料などが加わっても、その影響を受けずに顔料分散の安定性が維持されるため、インクに使用する材料の選択肢の幅が広がり、さまざまな分野のインク製造が可能となる。英国FFICでは、今後も顧客ニーズに対応した製品を開発・提供していくことにより、産業用インクジェ ットビジネスの拡大を図っていく。