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SCREENホールディングス・医療関連機器のベンチャー企業の株式を取得
株式会社SCREENホールディングスは6月14日、慢性心不全の発症を抑制する迷走神経刺激デバイスを開発するアドリアカイム株式会社(東京都八王子市、代表取締役:小林正敏氏)の第三者割当増資の株式引受等により同社の株式を取得したことを発表。これによりアドリアカイム社は、同社の持株比率20%以上の持分法適用関連会社となった。
今回、同社が出資するアドリアカイム社は、急性心筋梗塞由来の慢性心不全発症を軽減するための世界初の迷走神経刺激デバイスの開発に取り組んでいるベンチャー企業。
急性心筋梗塞患者は、日本国内で約10万人が毎年発症し、大部分の患者さまが救急搬送されて治療を受けている。近年は、カテーテル治療などの再灌流治療体制が進歩し、命を落とされる方は減少傾向にある。しかし、退院後に梗塞が原因で治癒困難な心不全となることが大きな課題であり、2030年の国内での心不全患者数は累積で100万人を超え、うち半数が急性心筋梗塞起因となることが予想されている。
アドリアカイム社が開発中の迷走神経刺激デバイスは、低侵襲の治療機器で、患者の心臓近傍の迷走 神経を微弱な電気で刺激することによって心筋梗塞領域の拡大を抑制するもの。国内外問わず共通の課題となっている慢性心不全の発症予防に対して、薬剤投与では実現できない迷走神経の賦活化を電 気刺激で実現することで、より高い治療効果を目指している。
すで既に非臨床試験を終えており、間もなく臨床試験を開始する。同社は現在、新規事業領域として、臓器移植用医療機器オーガンポケットの製造販売やがん個別化医療の推進など、医療関連事業に注力している。
今回の出資により、両社の持つ技術や知見をより深く 融合することで、医療分野においてシナジーが幅広く発揮できると捉えている。今後もアドリアカイム社による迷走神経刺激デバイスの早期実用化に協力するとともに、医療分野のさまざまなニーズに応え、社会課題の解決に貢献していく。