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大日本印刷・サプライチェーン全体でのCO2排出量データの連動に向けて「Green x Digitalコンソーシアム」の実証実験に参画
大日本印刷株式会社(DNP)は、一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)が事務局を務める「Green x Digital コンソーシアム」で実施した「サプライチェーンCO2排出量の見える化の実現に向けた実証実験」に参画し、仮想的なサプライチェーンでのCO2排出量のデータを業界横断で連動させる検証を、2022年10月から2023年6月にかけて行った。
この実証実験には32社が参加し、サプライチェーン上の各工程において、異なるシステムで算出したCO2排出量データを各企業が正しく連動できるかを検証した。
DNPは、仮想サプライチェーンの上流側から下流側までの、さまざまな仮想的な企業の立場でデータの連動などを行った。
世界各国・地域でカーボンニュートラル実現に向けた取り組みが加速する中、企業に対しては、事業活動に伴うCO2排出量の削減に加え、サプライチェーン全体でのCO2排出量(Scope3)の削減が求められている。
Scope3での削減を行うためには、原材料調達等の上流から、使用・廃棄・リサイクル等の下流に至るサプライチェーンの各プロセスでCO2排出量を正確に把握し、全体で排出量データを連動させることが不可欠となる。
今回の実証実験では、仮想のサプライチェーンを構築し、企業が持つ固有のCO2排出量データを異なるソリューション間で連動させることで、サプライチェーン全体でのデータ連動の可能性と想定される課題について検証した。
同実証実験は、国際的な枠組みである「WBCSD PACT」の取り組みを国内で実現することを目指しており、「Green x Digitalコンソーシアム」が策定した「CO₂可視化フレームワーク」と「データ連携のための技術仕様」に基づいて実施された。グローバルに業界横断を行い、CO2排出量データを交換することを視野に入れた実証としては、日本で初めての試みとなった。
DNPは常に事業活動と地球環境との共生を考え、持続可能な環境・社会・経済の実現を目指して、環境課題の解決に取り組んでいる。2020年には「DNPグループ環境ビジョン2050」を策定し、「脱炭素社会」「循環型社会」「自然共生社会」の実現に向けた取り組みを加速させている。
CO2排出量の可視化に関する取り組みとしては、パッケージに関して、一般社団法人サステナブル経営推進機構(SuMPO)が承認した算定結果を提供する「DNPライフサイクルCO₂認証システム CO2算定サービス」や、長瀬産業株式会社との連携による製品のライフサイクル全体でのカーボンフットプリント算定に関するコンサルティングサービスを提供している。
また、Earth hacks株式会社と連携し、製品・サービスのCO₂排出量削減率の数値化や、生活者の環境配慮商品の購入促進を行うなど、業界を横断した多様な取り組みを行っている。こうした活動を通してDNPは今後もサプライチェーン全体でのCO2排出量の削減に貢献していく。