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アルテック・Desktop Metal社製金属3Dプリンター用の工具鋼を販売開始
アルテック株式会社(東京都中央区)はこのほど、国内の一次代理店を務める金属3Dプリンター業界大手のDesktop Metal社がStudioシステム2でD2(工具鋼)による造形が可能になったことを発表した。
Desktop Metal社はこのほど、Studioシステム2にD2(工具鋼)の使用を認定したことを発表。同社はツーステップのバウンドメタルAMプロセスでD2を取扱う最初の企業。シンプルなハンズフリーのプロセスを活用して冷却機構を備えた試作金型や少量の射出成形部品の冷間金型などを造形できるようになった。
D2は、熱処理後の硬度と圧縮強度が高いことを特長とする用途の広い高炭素、高クロムの工具鋼。この工具鋼は高い耐摩耗性、寸法安定性および硬化状態での耐食性を提供する。これはコンフォーマル冷却アプリケーションの重要な利点である。
D2は圧印加工ツール、サイジングツール、せん断加工ツール、成形型、せん断切削工具、ゲージ、バニシングツールおよびその他の摩耗部品など、耐摩耗性と適度な靭性の組み合わせを必要とするさまざまな冷間加工ツールに使用されている。
このツールは、車両製造ラインでフレーム部品を大量生産するスタンピングダイであり、D2はその高い硬度と優れた耐摩耗性により、成形中の衝撃に繰り返し耐えなければならない工具にとっては重要な材料となっている。
このようなスタンピングダイは、材料の硬度が高いため、従来は送り速度をゆっくりにして切削加工する方法で少量生産されていましたが、Studioシステム2を使用すると、これらのツールを低コストで生産できると同時に、複雑な加工操作やCNC固定具の準備が不要になる。また、切削工具の摩耗も削減することができる。
なお、販売開始時期は1月末を予定している。