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DIC・「ECOVART」の日本展開開始

溶剤使用量削減と生産性向上を両立

DIC株式会社(東京都中央区、池田尚志社長)は10月1日、溶剤使用量を大幅に削減する溶剤型グラビア印刷向けインキ「ECOVART(エコバート)」の日本展開を開始することを発表した。
印刷時の希釈や粘度調整に伴う作業負担を軽減し、生産性向上とVOC(揮発性有機化合物)排出量の低減を図る。日本を皮切りに、中国、東南アジアへの展開を進める。
パッケージ・印刷業界では、環境負荷低減に向けたVOC排出量削減とともに、原材料の安定調達が課題となっている。同社によると、2026年は中東情勢の影響を背景にナフサ由来溶剤の供給不安が顕在化し、包装業界でもサプライチェーン強靱化への関心が高まっているという。
一般的なグラビアインキは、印刷時に溶剤で希釈し、粘度を調整して使用するため、溶剤の調達状況や価格変動が印刷工程に影響を及ぼす。同社は「印刷時に使用する溶剤そのものを減らす」という発想のもと、独自開発の樹脂を活用してECOVARTを開発。2022年にインドで販売を開始し、実績とノウハウを蓄積してきた。
同製品は、印刷に適したインキ粘度にあらかじめ調整した「Press―Ready Ink」として提供する。従来必要だった溶剤による希釈や粘度調整作業を削減し、作業時間の短縮、オペレーターの負担軽減、溶剤購入量の削減につなげる。溶剤の在庫管理業務の簡素化や保管スペースの有効活用に加え、調達負荷や価格変動リスクの低減も期待できる。
同社の社内検証では、印刷工程における希釈溶剤使用量を約50%以上削減できることを確認した。ただし、削減効果は使用設備や印刷条件、被印刷物などによって異なる。溶剤回収にも適したインキで、環境負荷のさらなる低減に向けた活用も見込む。
また、一般的なグラビアインキに比べ、樹脂や顔料などの非溶剤成分の割合を高めたハイソリッド設計を採用。高い色濃度を持ち、必要な色濃度をより少ないインキ使用量で実現する。グラビア印刷の高い意匠性を維持しながら、省資源化との両立を図る。既存のグラビア印刷設備で使用でき、新たな設備投資を抑えながら導入できる点も特長となる。

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